自然に寄りそいながら、自然の営みのなかに日々暮らし、60余年の歳月がながれました。
幾星霜を重ねたヒュッテの佇まいも、霧ヶ峰のほぼ中央に位置する「沢渡り」の風景といつしか同化しながら、今ではすっかり、この地に馴染んだ景色を創造するに到りました。
霧ヶ峰の火山台地の一隅の、水ならの小さな森は木陰をつくり、また静かな環境を創り出し、それらはヒュッテの歴史のひとつ、ひとつに重なります。
お蔭さまで日々訪ねくる皆さまに支えられながら、長い営みが続けられる仕合わせを思います。
春夏秋冬、訪ねるたびに、皆さまならではの、また霧ヶ峰ならではの、心に残るよき山旅(物語)を広がる草原に積み重ねられますよう希望します。
かつて 詩人尾崎喜八先生の名付けた「ヒュッテ ジャヴェル」は、霧ヶ峰を「歩き愉しむ」、「ハイカー」の皆さまの山小屋です。
Hutte Javelle since 1952
暑い夏になりました。
ご案内
標高1600mの草原も時折過ぎる微風に秋の兆しを思う八月半ばです。
りょうぶの花が白く開花し、まつむしそうは紫に、そしてよつばひよどりにあさぎまだらが集まります。
夏の象徴ししうどの大きな白花も盛んです。
一方天を仰げば車山の頂に積乱雲が立ち昇り、夏のいきおいを思います。
今年も霧ヶ峰の真夏は健在です。
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